スマホ119 社長の手記
社長ブログ視点と、本音と、物語。
修理の話より、その奥の話を。息子の割れたiPhoneを自分で直した日から、沖縄で店を続けてきた僕が、現場で考えたこと・好きなモノづくりのこと・うまくいかなかった日のことまで、飾らずに書き残していきます。
手を動かした分だけ、書ける。
▼ この記事を、ショート漫画にしました(タップで再生・音が出ます)
皆さまこんにちは!スマホ119の富村です^^)
土曜日なので、今日は趣味の回にします。7年前の10月、二日分の海の写真です。
釣りの写真を探していたつもりが、一枚目に出てきたのはこれ。

青緑に透き通った海と、遠くに浮かぶ白い砂州の小さな島。空には薄い雲が少し。波の気配がほとんど無くて、画面の下半分が、ほぼ一色の海です。静か。手前は底の砂が透けるほど浅い青緑で、沖へ行くほど色が濃くなり、水平線の近くでは紺に近い。一枚の中に、青が三段くらい重なっています。
釣りの回なのに、いきなり魚が出てこない(笑
すみません。
写真は二日分、残っていました
最初に整理しておきます。今日の写真は、2019年10月13日と10月14日、二日分です。
13日は深夜と朝、14日は朝から夜まで。日付ごとに、順番に見ていきます。
深夜0時台の、リールの写真
一日目の写真から。時刻は、日付が変わって間もない深夜0時台。

手のひらに近い距離で撮られた、リールのハンドル部分の接写です。黒い丸いノブのついたハンドルと、金色に光る円盤状のパーツ。光を受けて、縁だけが明るく光っています。黒い部分には細長い穴がいくつも空いていて、光が抜けているのが見えます。下には淡い茶色のタオルが敷いてあって、タオルの目が写るくらいの近さで撮っています。画面の上のほうには、リールの本体らしき金属の部品もちらり。左の端には、ハンドルをつまむ指が入り込んでいます。
この日の写真には、リールの分解整備をする作業台の写真もありました。工具、説明書、リーダー糸の箱。ただ、作業台の全体を写した絵は残っていないので、「部品がずらりと並んでいた」とは書けません。残っているのは、このハンドルの一枚です。
深夜0時台に、リールを触っている。
夜中に道具を触っている時間って、誰にも見せない、静かな時間なんですよね。
斑点のある魚を、吊るした一枚
同じ13日の朝8時台に、もう一枚。

船のふちの向こうに、鉛色の水平線。白い船体の上に、オレンジがかった体に黒い斑点がびっしり入った魚が、クリップのような物で吊るされています。はかりに吊るしたように見えますが、数字は読み取れません。ハタの仲間のように見えるものの、断定はできません。口もとには赤い物と釣り糸が見えて、ヒレのトゲが外に向かって立っています。
白い船の床には、黒い水のしみのような点がいくつか。空は白っぽい曇りで、海も灰色がかっています。14日の青緑の写真と並べると、同じ月の海とは思えないくらい色が違う。空の明るさが違うだけで、海はこんなに顔を変えるんですね。分かるのは、船の上で撮られたということと、斑点の模様がやたら派手だということ。
この日は、船の上で魚をさばいた写真も残っています。
翌日の海は、透き通っていた
次は14日。ここから一気に、色が変わります。14日の最初の写真は朝7時台。そこから昼前まで、船の上の写真が続きます。
昼前の写真は、海の色がとにかく鮮やかです。スマホの画面で見ても、目に染みるくらい。

海の上で、手に持った透明の器と箸。器は、片手に収まるくらいの大きさです。器の中には、そばらしき麺と、細かい薬味のような物。割り箸は器の縁に立てかけるように握られています。その向こうに、水底の白い砂まで透けて見える青緑の浅瀬が広がって、遠くに白い砂州の小さな島が見えます。
昼ごはんは、海の上でそばを食べた。写真の並びには、そう残っています。
器を持つ手の向こうに、海が丸ごと入っている構図が好きです。食べ物の写真なのに、主役は後ろの海。いいですよね、これ。そう思って見返すと、いちばん上の海と、この器の向こうの海は、色がそっくりです。7年前の写真ですが、この青緑だけは、見返すたびに目が覚めます。
夜の机に並んだ、二つの皿
日が暮れたあとの写真が、あと二枚あります。夜の7時台と8時台に撮られています。
一枚は、丸い金属の皿に積まれた、皮つきの切り身。縞のような細かい模様の皮の切り身が、十切れ近く、皿からはみ出しそうなくらい積まれていて、端にはトングが載っています。背景には、青い持ち手のはさみが少し写っている。

もう一枚は、キッチンペーパーの上に並んだ揚げ物。こんがり色づいた塊がいくつか、ほとんど隙間なく並んでいて、右下にトング。皮目は茶色くちぢれて、ところどころ身の色がのぞいています。上の端には、青い持ち手のはさみがもう一度写り込んでいます。

二枚とも、トングが写っています。素手では持たない道具が、皿のそばにそのまま置かれている。調理が一段落したあとの、まだ片づけきれていない机の気配です。
夜は、魚を焼いたり、フライパンで揚げたりしていました。写真に残っているのは、その皿とトングです。
出かける前の夜に、道具を整える
リールの写真を見返して、今の僕がひとつ思ったことを書きます。
出かける前の夜に道具を整えておくと、当日の朝は静かに始まる。前の晩に済ませておけば、朝は道具のことを考えずに済む。頭が空いているぶん、海の色を見る余裕が残ります。
写真の並びでは、深夜0時台にリール、朝8時台にはもう船の上です。作業台の写真と、船の上の写真が、同じ日付の中に並んでいる。準備と本番が、ちゃんと地続きになっているのが分かります。
釣りの道具は、海の上では整え直しにくい。だから陸の上の、静かな夜のうちに。出かける前の夜、というのは釣りに限りません。旅行の前日、お店の新しい手順を始める前日、大事な連絡を入れる前日。前の晩に一度だけ頭の中で通しておくと、当日の足取りがまるで違ってきます。
釣りのリールに限らず、準備を前の夜に済ませておくと、当日の自分が楽になる。7年前の写真を見て、今さらながら、そうだよなあと頷いています。
船の上の話は、これまでにも
船の上の話は、以前のブログにも少し出てきます。写真だけを並べた回に、ベタ凪で暑かった〜という記事があります。同じ船だとか同じ日だとかは言いませんが、海の色を見比べたい方はどうぞ。
それにしても、7年前に撮った海の色が、今のスマホの画面で、しかも夜の部屋の明かりの下で見ても、こんなに鮮やかに出てくるのは、仕事柄どうしても画面を見る機会が多い僕でも、ちょっと感動します。
昔の写真を、こうして見返せるのはありがたいことです。
スマホの中の写真が気になる方は、お近くの店舗へお気軽にどうぞ。
二日分の写真は、深夜の作業台から始まって、鉛色の海、青緑の海、夜の皿まで。並べてみると、ちゃんと一つの流れになっていました。
次回も写真の回です。フェリーの甲板から、島と橋を撮った夏の日です。
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