スマホ119

専務ブログ

沖縄のスマホ修理のお医者さん

スマホ119 専務の現場ノート

専務ブログ現場から、次の119へ。

壊れたiPhoneを自分で直したあの日から、修理ひと筋で11年。いまは専務として全店舗の現場を回り、仲間の技術と心に火をつけるのが仕事です。スマホ119を責任持って引っ張っていく覚悟と、現場で起きているリアルを、そのまま書いていきます。

専務スマホ119 専務 富村 レオ
  • 修理歴 11たたき上げ
  • 8 店舗現場を統括
  • 育てる仲間と技術
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専務の富村レオが店舗の作業台でスタッフ2人に修理技術を指導しているイラスト 背中で教えて、言葉で渡す。
遊べなくなる前に。レトロゲーム保存の話|専務の改造図鑑㉜
2026.08.30 0

こんにちは、専務の富村レオです(^^)

改造図鑑の第32回。連載もそろそろ終盤なので、今日は少し大きな話をします。

ゲームの保存です。

「保存って、押し入れに置いてあるけど?」と思いますよね。でも僕が言いたいのは、モノの保管だけじゃなくて、「遊べる状態」を未来に残すという話。これが、思っているよりずっと難しいんです。

ゲームを遊べる状態で未来に残す保存の話を切り出す4コマ漫画

ゲームは、放っておくと遊べなくなる

この連載で見てきたとおり、ゲームが遊べなくなる理由はいくつもあります。

  • ハードが壊れる。電池、コンデンサ、液晶、ヒンジ。機械は必ず劣化します
  • メディアが死ぬ。カセットのセーブ電池は切れ、ディスクは読めなくなり、記録面は少しずつ劣化する
  • 部品が枯れる。メーカーの修理サポートはとっくに終了。純正部品はもう作られていません
  • 配信が終わる。実は一番怖いのがこれ。ダウンロード販売は、ストアが閉じたら買えなくなります。過去に実際、携帯機のストアが閉鎖されて話題になりました

紙の本は100年残ります。でもゲームは、ハードとソフトと電源が揃わないと動かない。文化としては、かなり燃えやすい素材なんですよね。

ハード故障・メディア劣化・部品枯渇・配信終了というゲームが遊べなくなる4つの理由の図

世界では「ゲーム考古学」が始まっている

この危機感は世界共通で、ゲームを文化財として残す動きが本格化しています。

海外には映画フィルムのようにゲームを収蔵する博物館や図書館があり、日本でも大学や団体がゲームのアーカイブ研究を進めています。開発資料や当時の雑誌まで含めて「遊びの歴史」を残そうという、いわばゲーム考古学です。

メーカー自身も動いていて、公式の配信サービスで昔のゲームを現行機で遊べるようにしています。権利を持っている会社が正式に出し直す。これが、いちばん健全な保存の形だと僕は思っています。

ここで一応、この連載のお約束を。

※ゲームソフトのデータを吸い出したり配布したりする行為は、たとえ自分で買ったソフトでも法律に触れる可能性があります。この記事は技術と文化の話であって、やり方の紹介ではありません。遊ぶなら公式の配信サービスを使ってください。

ゲームを文化財として収蔵するゲーム考古学の情景イラスト

じゃあ、僕らにできる保存はなにか

個人レベルでできることは、実はけっこうあります。

  • 実機を延命する。電池を抜く、乾燥剤と一緒にしまう、たまに風を通す。湿気の回と電池の回に書いたとおりです
  • セーブ電池を交換しておく。カセットの中の思い出は、電池が切れたら消えます。切れる前が勝負
  • 箱・説明書・付属品を捨てない。スタートアップディスクが無いと動かない機械の話、覚えていますか。付属品も本体の一部です
  • 公式配信で買い直す。遊ぶ環境を現行機に持っておくのも、立派な保存です
  • そして、手放すなら、遊べる状態で次の人へ。押し入れで朽ちさせるより、動く状態で誰かの手に渡るほうが、ゲームは長生きします。買取はそのバトンタッチのお手伝いだと思っています
個人でできるゲーム保存の5つの方法を示す図

修理屋は、保存の現場にいる

大きなことを言うようですが、僕は修理という仕事も保存活動の一部だと思っています。

博物館がゲームを収蔵しても、動かなければ資料は半分です。液漏れした基板を洗浄する、切れた電池を替える、割れたヒンジを直す。「動く」を取り戻す技術があって初めて、遊びの文化は生きたまま残る。

ゲームボーイの回で書いた「生まれる前の機械でも、開ければ直せる」は、実はこの話につながっていたんです。僕が直した機械が、僕より長生きするかもしれない。この仕事の、いちばんロマンのある部分です。

修理の技術が動く状態の文化を未来へ残すことを示す図
直した機械が直した人より長生きして次の世代に渡る時間の流れの図

動かなくなった機械の相談は店舗へ。「思い出ごと次の世代に残したい」というご相談、大歓迎です(^^)

さて、次回はいよいよこの連載の最終回。「動かない」と言われた機械を直すのが好きな理由、書きます。


スマホ119は沖縄県内に8店舗を構えるスマホ・iPhone修理店です。スマホだけでなく、ゲーム機(Switch・PS・3DS・PSP等)の修理・買取も承っています。
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