スマホ119 専務の現場ノート
専務ブログ現場から、次の119へ。
壊れたiPhoneを自分で直したあの日から、修理ひと筋で11年。いまは専務として全店舗の現場を回り、仲間の技術と心に火をつけるのが仕事です。スマホ119を責任持って引っ張っていく覚悟と、現場で起きているリアルを、そのまま書いていきます。
- 修理歴 11年たたき上げ
- 全 8 店舗現場を統括
- 育てる仲間と技術
背中で教えて、言葉で渡す。
こんにちは、専務の富村レオです(^^)
改造図鑑の第31回。今日は、沖縄でこの連載を書いている僕だからこそ書ける話です。
湿気。
沖縄で暮らしている方なら、説明は要らないですよね。クローゼットの革靴にカビが生えて、お菓子が一晩でしける、あの湿気です。
あれ、人間の暮らしだけじゃなくて、押し入れのゲーム機にも同じことをしています。

沖縄の空気は、機械にとって何が特別か
本土と比べたとき、沖縄の保管環境は三重苦です。
- 湿度が高い。一年を通して湿度の高い日が多く、梅雨どきは家の中まで湿気が満ちます
- 気温が高い。湿気と熱のセットは、腐食もカビも加速させます
- 潮風。海が近い家では、空気中の塩分が金属の腐食をさらに後押しします
つまり、同じ「押し入れに10年」でも、沖縄の10年は本土の10年より機械に厳しい。これはうちの店に来る機械たちを見ていて、実感としてあります。
湿気は、機械の中で何をするのか
具体的に起きることは、だいたいこの4つです。
- 端子のサビ・くもり。カセットの金色の端子が曇って、接触不良に。「挿し直すと直る」はこの初期症状です
- 基板の緑青(ろくしょう)。銅の部分に湿気が触れ続けると、緑色のサビが出ます。電池の液漏れがなくても、湿気だけで進みます
- カビ。レンズや液晶の内側、ゴム部品に生えます。光学系の機械(ディスク読み取り系)は特に影響が出やすい
- ラベル・外箱の劣化。紙は湿気を吸ってふやけ、シミが出ます。コレクション価値の面では、ここも大ダメージ
怖いのは、これが全部静かに進むことです。ある日開けたら手遅れ、というのが湿気のやり口なんですよね。


実は、水没修理と同じ話です
湿気による腐食って、原理としてはうちが毎日やっている水没修理のスローモーション版なんです。
水没は一晩で起きる腐食、湿気は10年かけて起きる腐食。スピードが違うだけで、基板の上で起きている化学反応はほぼ同じ。だから対処も同じで、腐食を落として、導通を取り戻す。緑青が配線を食い切る前なら、洗浄で戻せる可能性があります。
「沖縄だから仕方ない」で捨てる前に、一度見せてください。案外いけます(^^)

沖縄の家庭でできる、保管のコツ
修理屋としてのおすすめは、この5つです。
- 密閉ケース+乾燥剤。フタ付きの衣装ケースに乾燥剤を入れるだけで、環境は劇的に変わります。乾燥剤は半年〜1年で交換
- 押し入れの床に直置きしない。湿気は下にたまります。すのこや棚で床から離す
- エアコンを使う部屋に置く。除湿された部屋は、機械にとっても快適です
- 電池は抜く。湿気と液漏れのダブルパンチが最悪のパターン。電池の回で書いたとおりです
- 年に一度、開けて風を通す。ついでに動作確認すれば、異変にも早く気づけます
特別な道具は何も要りません。ケースと乾燥剤で数百円。それで30年前の機械の寿命が延びるなら、安い投資だと思いませんか。

島で機械を守るということ
沖縄は、機械にとって優しい土地ではないです。湿気、塩、台風、強い日差し。正直、条件は厳しい。
でも、だからこそ沖縄には「直して使う」文化が根付いているとも思うんです。厳しい環境で機械を長く使うには、手入れと修理が欠かせないから。
僕らの仕事は、その文化の現代版でありたいなと。島の湿気と戦いながら、今日もどこかの機械を開けています(笑)

カセットが認識しない、電源が入らない、様子がおかしい。沖縄県内8店舗、お近くの店舗でどうぞ。スマホの調子が悪いときも同じです。湿気の島では、点検が最強の延命策ですよ。
次回は、「遊べなくなる前に。レトロゲームの保存の話」。文化の話をします。
スマホ119は沖縄県内に8店舗を構えるスマホ・iPhone修理店です。スマホだけでなく、ゲーム機(Switch・PS・3DS・PSP等)の修理・買取も承っています。
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