スマホ119 専務の現場ノート
専務ブログ現場から、次の119へ。
壊れたiPhoneを自分で直したあの日から、修理ひと筋で11年。いまは専務として全店舗の現場を回り、仲間の技術と心に火をつけるのが仕事です。スマホ119を責任持って引っ張っていく覚悟と、現場で起きているリアルを、そのまま書いていきます。
- 修理歴 11年たたき上げ
- 全 8 店舗現場を統括
- 育てる仲間と技術
背中で教えて、言葉で渡す。
こんにちは、専務の富村レオです(^^)
改造図鑑、第11回。今日は3DS LLとNew ニンテンドー3DSをまとめて扱います。
この期間、任天堂は前回の3DSを土台にして、けっこうな回数の改良をしています。
並べてみると、この会社の考え方がよく分かって面白いんですよ。

まず、大きくした(3DS LL・2012年)
発売は2012年7月28日。価格は18,900円。
このとき僕は14歳。中学2年です。
やったことは、はっきりしています。画面を大きくした。
上画面が3.53インチから4.88インチへ。面積でいうと、ほぼ1.9倍です。
解像度は変わっていません。同じドット数を、大きく引き伸ばしただけ。
理屈でいえば、粗くなるはずなんですよ。実際、近くで見るとドットは目立ちます。
それでも当時、「LLのほうが見やすい」という人が圧倒的に多かった。僕もそう感じました。
これ、修理の仕事をしていると本当によく分かるんです。画面は、スペックより大きさのほうが効く。

うちの店でも、年配のお客さまに「どの機種がいいですか」と聞かれたら、まず画面の大きいものをおすすめします。文字が大きく表示できるかどうかが、使いやすさをほぼ決めるので。
数字のスペックには出ないんですけどね。
次に、ボタンを足した(New 3DS・2014年)
発売は2014年10月11日。僕は16歳、高校生になっていました。
New 3DSで足されたものは、けっこう多いです。
- Cスティック(右手側の小さな出っぱり。カメラ操作用)
- ZL・ZRボタン(肩ボタンが増えた)
- 顔追従の立体視(カメラで顔を追いかけて、多少ずれても立体が崩れない)
- amiibo対応(下画面にかざすやつ)
- 処理速度の向上
とくに顔追従は、前回書いた「正面から見ないとダブる」問題への回答でした。
カメラで顔の位置を見て、映像の振り分けを調整する。理屈としては素直ですが、よくやったなと思います。
でも、僕はやっぱり3Dを切っていました
正直に書きます。顔追従になっても、僕は結局オフにしていました(笑)
目の疲れは軽くなったんですけど、切ったほうがバッテリーがもつんですよね。高校生の僕は、そっちを取りました。
そして、ネジが増えた
ここからが修理屋の話です。
New 3DSには、それまでの機種になかった特徴があります。
背面カバーが、外せる。
着せ替えプレートを楽しめるようにするためです。カバーを外すと、その下にSDカードスロットとネジが並んでいます。
これはユーザーが自分で開けやすくなったという意味で、けっこう珍しい設計でした。

ただし、開けやすくなったぶんネジの数と種類が増えました。しかもサイズがバラバラです。
ここで、この連載で何度も書いていることを繰り返します。
ネジは、外した場所ごとに分けて置く。
New 3DSは特にこれが大事で、長さの違うネジを間違った穴に締めると、基板を突き破ります。
「なんか入らないな」と思ったら、絶対に力を入れないでください。ネジは正しい場所なら、するっと入ります。
今、LLとNew 3DSが壊れるとしたら
1.LLのヒンジ割れ(持病)
DS Liteの回で書いたヒンジ割れ、覚えていますか。
3DS LLでも、まったく同じことが起きます。
理由も同じです。開け閉めの力が細い場所に集中して、そこに配線を通す穴が空いていて、樹脂が経年で硬くなる。
しかもLLは本体が大きくて重いぶん、ヒンジにかかる負担が初代よりきついんですよ。
中古を探すなら、まずヒンジの根元を見てください。ここにヒビがあると、いずれ必ず広がります。
2.バッテリーの膨張
毎回書いていますが、これです。LLは発売から14年。もう膨らんでいる個体が普通にあります。
膨らむと、下画面が内側から押されて浮いてくる。タッチがおかしいと思ったら、電池を疑ってください。
3.スライドパッドの摩耗
前回と同じです。LLもNew 3DSも、ここは変わりません。
4.Cスティックが効かない(New 3DS特有)
あの小さな出っぱりです。構造が独特で、押し込む圧力を読むタイプ。
反応が鈍いという相談が地味に多いです。ホコリの侵入と、部品の劣化が原因になります。

改造メモ:New 3DSは着せ替えが楽しい
New 3DS(無印のほう)には、公式で着せ替えプレートがたくさん出ていました。
背面カバーを外して、別のプレートに付け替えるだけ。ドライバーも要りません。
これ、この連載でずっと書いてきたシェル交換を、メーカーが公式にやらせてくれたということなんですよね。
「殻を替えて自分のものにしたい」という気持ちは、昔からみんな持っていた。それを商品にしたわけです。
整備のメニューとしては、
- バッテリー交換 — LLもNew 3DSも、ネジを外せば届きます
- スライドパッドのキャップ — 分解不要。まずここから
- ヒンジごと殻の交換 — LLの持病対策。手順は長いですが効果は絶大
- 背面カバーの交換 — New 3DSのみ。工具すら要りません
「足す」と「大きくする」を繰り返した3年

3DS → LL → New 3DS → New 3DS LL と並べると、この会社がやったことは、けっこうシンプルです。
大きくする。ボタンを足す。速くする。
派手な新機能で驚かせるんじゃなくて、足りなかったところを埋めていくやり方です。
これ、スマホのモデルチェンジとまったく同じですよね。カメラを増やして、画面を大きくして、処理を速くする。
正直、当時の僕は「また出たのか」と思っていました(笑) 買い替えを迫られている気がして。
でも今、修理屋として同じ系統の機種を何台も開けていると、印象が変わりました。
毎回、ちゃんと直しにきているんですよ。
3Dが見づらい → 顔追従にする。カメラ操作がしづらい → スティックを足す。開けにくい → カバーを外せるようにする。
地味なんですけど、これができる会社は強いです。
直すというのは、少しずつ良くすること

うちの仕事でも、同じことを考えています。
大きな新サービスを作るより、お客さまが「ちょっと不便だな」と思っているところを1つずつ潰すほうが、たぶん効くんですよね。
受付が早くなる。説明が分かりやすくなる。渡すときに一言添える。
ひとつずつは地味です。でも積み上がると、「またあの店に行こう」になる。
New 3DSを開けるたびに、そんなことを考えています(^^)
スマホ119では、ゲーム機の修理・買取もやっています。押し入れの3DS、ヒンジと電池だけでも見せてください。
次回からはソニー勢に入ります。まずはPSP。UMDという円盤を回していた、あの機種です(^^)
スマホ119は沖縄県内に8店舗を構えるスマホ・iPhone修理店です。スマホだけでなく、ゲーム機(Switch・PS・3DS・PSP等)の修理・買取も承っています。
画面割れ・バッテリー・水没・データ復旧など、お気軽にご相談ください(^^)
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