スマホ119 専務の現場ノート
専務ブログ現場から、次の119へ。
壊れたiPhoneを自分で直したあの日から、修理ひと筋で11年。いまは専務として全店舗の現場を回り、仲間の技術と心に火をつけるのが仕事です。スマホ119を責任持って引っ張っていく覚悟と、現場で起きているリアルを、そのまま書いていきます。
- 修理歴 11年たたき上げ
- 全 8 店舗現場を統括
- 育てる仲間と技術
背中で教えて、言葉で渡す。
こんにちは、専務の富村レオです(^^)
改造図鑑、第13回。前回のPSP-1000の続きです。
今日はPSP-2000とPSP-3000。いわゆる改良型をまとめて扱います。
この2機種、「ちゃんと直してきたな」という感じがして、僕はけっこう好きなんですよ。

2007年、いきなり薄くなった
PSP-2000の発売は2007年9月20日。価格は19,800円。
このとき僕は9歳。小学3年生です。
初代からの変化は、数字で見るとはっきりしています。
- 厚さ:約23ミリ → 約19ミリ
- 重さ:約280グラム → 約189グラム
90グラム以上軽くなっています。 3割減です。
これ、持ち比べると本当に別物でした。初代は「ずっしり高級品」という感じでしたが、2000は気軽に持ち出せる重さになった。
子どもの手には、この差がかなり効きました。長時間持っていても手首が疲れないんですよ。
読み込みも速くなった
地味に大きいのがこれです。メモリが倍になって、UMDの読み込み待ちが短くなりました。
前回書いたとおり、円盤を回す機械は「待たされる」のが宿命です。そこを、円盤はそのままにメモリで殴って改善した。力技ですが、効きました。
そして、テレビにつながった
2000でいちばん驚いたのがこれです。ビデオ出力が付きました。
専用ケーブルでテレビにつなぐと、PSPの画面がテレビに映る。
携帯機なのに、据置機みたいに遊べる。友達の家でみんなで見られる。当時、これはかなり新鮮でした。

今でいえば、スマホの画面をテレビに飛ばすのと同じ発想ですよね。2007年にケーブルでやっていた、というだけで。
2008年、画面が良くなった(PSP-3000)
発売は2008年10月16日。僕は10歳。
3000の変更点は、ほぼ画面に集中しています。
- 色の表現が豊かになった
- 反応速度が上がった(動きの速い場面の残像が減った)
- 屋外での見やすさが改善
- 本体にマイクが内蔵された
とくに残像の改善は分かりやすかったです。1000や2000だと、速く動くゲームで画面がぼやける感じがありました。3000はそれがかなりマシになった。
ただし、スキャンライン問題
ここが3000の有名な話です。
画面をよく見ると、横方向の細い線(走査線)が見えるという指摘が出ました。
とくに明るい単色の面を表示したときに目立つ。気になる人はとことん気になる、という類のやつです。
これ、面白いのが「良くしたことの副作用」なんですよ。
反応速度を上げるために画面の駆動方法を変えた結果、線が見えるようになった。何かを良くすると、別のところに出る。
だから今でも「1000や2000の画面のほうが好き」という人がいます。どっちが正解でもないんですよね。

これ、スマホの世界でもまったく同じ議論があります。有機ELは黒がきれいだけど、目に見えないちらつきが気になる人がいる。リフレッシュレートを上げると電池が減る。
全部を良くすることはできない。 どれを取るかを決めているだけなんです。
今、2000と3000が壊れるとしたら

1.バッテリーの膨張
毎回書きます。しかもPSPは背面のフタを開けるだけで見えるので、確認が簡単です。
2000・3000は1000より薄くなったぶん、電池が膨らむと本体の歪みとして出やすいです。フタが浮く、画面のふちが浮く。この症状が出たら電池を疑ってください。
2.アナログパッドの摩耗(定番)
左下のあの出っぱりです。
3DSの回で書いたスライドパッドとまったく同じ話で、こすれ続ける部品は必ず減ります。
症状も同じです。表面がツルツルになる、滑る、勝手に動く。
PSPの場合、キャップ部分だけ交換できるので、そこが減っただけなら比較的簡単に戻ります。
3.UMDドライブの不調
1000と同じです。回転部とレンズ。読まない、途中で止まる。
ただ2000以降はドライブの構造が見直されて、1000より静かで丈夫になっています。
4.画面の焼き付き・黄ばみ
1000より新しいとはいえ、3000でも18年です。液晶自体の経年劣化は出ます。
改造メモ:PSPは分解の入門にいい

正直に言うと、PSPはレトロ機の中でも整備しやすい部類です。
理由がいくつかあって、
- 電池が工具なしで外せる(これは本当に大きい)
- ネジの数がそこまで多くない
- 交換部品が今でも手に入りやすい
- 本体が大きめなので、中の作業スペースに余裕がある
整備の順番は、こうです。
- バッテリー交換 — まずこれ。フタを開けるだけ
- アナログパッドのキャップ交換 — 効果が分かりやすい
- ボタンの導電ゴム交換 — 押し心地が戻る
- 画面交換 — 難易度は上がるが、部品はある
ひとつだけ注意です。2000と3000は画面の部品が違います。
見た目は似ていますが、中身が別物なので、交換部品を買うときは型番をちゃんと確認してください。ここを間違えると、届いたのに付かないという悲しいことになります。
「改良型」って、地味だけど偉い

最後にひとつ。
2000も3000も、新機種ほどのお祭り感はありませんでした。
初代のときのような「なんだこれは!」がないんですよ。薄くなった、画面が良くなった、それだけ。
でも今、修理屋として何台も開けてきて思うのは、この地味な改良こそが本命だということです。
初代で見つかった弱点を、次で潰す。それをやり続けた機種は、確実に完成度が上がっていく。
3DSの回でも同じことを書きましたが、これができる会社は強い。
うちの仕事でも同じで、新しいサービスを始めるより、今あるものの不便を1つ潰すほうが効くことが多いです。
派手じゃないんですけどね。地味なほうが、たぶん効きます(^^)
スマホ119では、ゲーム機の修理・買取もやっています。押し入れのPSP、背面のフタだけでも開けてみてください。
次回はPSP go。円盤を捨てるという、いちばん大胆な決断をした機種です(^^)
スマホ119は沖縄県内に8店舗を構えるスマホ・iPhone修理店です。スマホだけでなく、ゲーム機(Switch・PS・3DS・PSP等)の修理・買取も承っています。
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