スマホ119 専務の現場ノート
専務ブログ現場から、次の119へ。
壊れたiPhoneを自分で直したあの日から、修理ひと筋で11年。いまは専務として全店舗の現場を回り、仲間の技術と心に火をつけるのが仕事です。スマホ119を責任持って引っ張っていく覚悟と、現場で起きているリアルを、そのまま書いていきます。
- 修理歴 11年たたき上げ
- 全 8 店舗現場を統括
- 育てる仲間と技術
背中で教えて、言葉で渡す。
こんにちは!スマホ119で専務をしています、富村レオです(^^)
今日は敬老の日ですね。おじぃおばぁの家に顔を出す方も多いんじゃないでしょうか。
そのついでに、ひとつだけお願いがあります。実家の押し入れ、開けてみてください。
あそこ、30年前のゲーム機とソフトが眠っている確率がめちゃくちゃ高いんですよ。で、それを持って来てくださったお客さんが、ほぼ全員、同じ顔で同じことを言います。
「セーブが全部消えてました」
大丈夫です。壊れてません。電池が切れただけなんです。

なぜ電池でセーブが消えるのか
90年代のソフトのセーブは、SRAMという部品に書かれています。これ、電源を切ると中身が消えるタイプのメモリなんですよね。
じゃあどうやって記憶を保っていたのか。答えは力技で、ソフトの中にリチウムのコイン電池を入れて、ずっと微弱な電流を流し続けていた。
つまり、あなたの押し入れのソフトは、誰にも遊ばれなかった30年のあいだも、ひたすら電池を減らし続けていたわけです。健気じゃないですか。
電池が切れる。記憶が消える。ただそれだけの話で、操作ミスでもソフトの故障でもありません。
ぜんぶが電池式ってわけでもないです。後の時代のフラッシュメモリやEEPROMを積んだソフトは電池が要らないので、今も平気で残っています。「同じ棚に入れてたのに、こっちだけ無事」はこれが理由。

CR2032は暗号じゃなくて、寸法です
交換用でよく見かける「CR2032」。あれ、意味を全部ばらせます。
- C=リチウム二酸化マンガン系
- R=丸い形
- 20=直径20ミリ
- 32=厚さ3.2ミリ
公称は3V。だから「CR1616」は直径16ミリ×厚さ1.6ミリのやつ、と読めます。分かった瞬間ちょっと嬉しくないですか(笑)
ひとつ注意。CR2032の場所にCR2016(厚さが半分)を入れると、容量が減るうえにホルダーの中で浮いて接触不良になります。型番は合わせる。ここはケチるところじゃないです。

寿命は10年から20年。だから今、いっせいに切れている
リチウム一次電池の実使用の寿命は、ざっくり10〜20年。90年代のソフトはもう30年以上経っています。
ということは、生きているほうが例外なんですよね。まだ消えていないソフトは、たまたま消費電流が小さい個体だったか、ほとんど遊ばれずに眠っていたか。運がよかっただけ。
うちのはどうだろう、の見分け方
- 電源を入れたら、セーブが全部消えている
- 「バックアップメモリがこわれています」みたいな警告が出る
- 新しいデータは作れるのに、電源を切るとまた消える
- 本体側なら、起動のたびに日付と時刻の設定を求められる
最後のやつ、据置機で地味に多いです。セガサターンは本体にCR2032を持っているし、ドリームキャストは基板上の充電池、ゲームキューブもCR2032で時計と設定を保っています。ファミコンやスーパーファミコンの本体には無くて、あっちはソフト側の担当。

ここから先は、読んでもやらないでほしい話です
ネットには「自分で交換した」という記事がたくさんあります。それでも、うちは店として勧めません。理由を正直に書きます。
①コイン電池に直接はんだごてを当てるのはダメ。密閉された電池を加熱すると、中でガスが出て破裂したり発火したりします。交換するなら最初からタブ(端子)が溶接された電池を使うか、電池ホルダーに変える。「短時間なら平気」という声もありますけど、平気じゃなかった時が取り返しつかないので。
②「通電したまま換えればセーブが残る」も、やめてください。狭い基板の上で工具が一瞬すべったら、それでショート。SRAMどころか基板ごと死にます。しかも成功率が安定しない。リスクとリターンが釣り合ってないんですよね。
③古い電池は基板に溶接で留まっています。力任せに剥がすと、基板側の銅箔(パッド)ごと持っていかれる。そうなったら、もう普通の方法では戻せません。
④電池を外した時点でセーブは消えます。これは避けようがない。思い出を残したいなら、作業前にプレイ画面を写真に撮っておく。それが現実的な線です。
⑤液漏れの跡があったら、話はもっと厄介。腐食が配線まで進んでいることがあって、電池を替えて終わりになりません。切れた線を引き直す作業になります。

一度だけ、ソケットに変えてしまう
直付けの電池を電池ホルダーに変えてしまえば、次からは工具なしでパチンと差し替えられます。
あと20年遊ぶつもりなら、最初の1回でそこまでやっておくのが結局いちばん安い。個人的にはそう思っています。

はんだごてを買う前に、持って来てください
うちは毎日スマホの基板を触っている店です。温度が管理されたこて先、フラックス、拡大鏡。ぜんぶ手元にあります。
正直に言うと、ソフトの電池交換はスマホの基板修理より、ずっとやさしい部類なんですよ。難しいのは技術じゃない。道具と、失敗したら戻せないという一点だけ。
電池が消耗品なのは、今のスマホもまったく同じです。何年か使えば必ず来る。判断の基準は最大容量の%じゃなくて症状のほうだ、という話はバッテリー交換のページに書いています。費用の目安は修理料金表をどうぞ。
あと、これは毎回書いてますけど——電池が切れただけの機械が「壊れた」と思われて捨てられるの、本当にもったいないです。直せば価値が戻るものがけっこうある。処分の前にスマホ買取で査定だけでも出してみてください。ゲーム機とソフトも見ています。
おじぃおばぁの家の押し入れ、今日ぜひ(^^)
次回は取っ手がついた据置機、ゲームキューブ。あの持ち手の話をします。
スマホ119は沖縄県内に8店舗を構えるスマホ・iPhone修理店です。スマホだけでなく、ゲーム機(Switch・PS・3DS・PSP等)の修理・買取も承っています。
画面割れ・バッテリー・水没・データ復旧など、お気軽にご相談ください(^^)
店舗一覧/修理料金表/専務ブログ一覧
買取スマホ・ゲーム機の買取もやってます
画面割れ・水没・故障でも査定OK。iPhone / Android / Switch / PS / レトロまで、沖縄県内8店舗でその場現金・最短即日。まずは無料見積り&LINE写真査定から。
買取の無料見積りを見る ▶

コメント (0)