スマホ119 社長の手記
社長ブログ視点と、本音と、物語。
修理の話より、その奥の話を。息子の割れたiPhoneを自分で直した日から、沖縄で店を続けてきた僕が、現場で考えたこと・好きなモノづくりのこと・うまくいかなかった日のことまで、飾らずに書き残していきます。
手を動かした分だけ、書ける。
▼ この記事を、ショート漫画にしました(タップで再生・音が出ます)
皆さまこんにちは!スマホ119の富村です^^)
今日は、趣味と仕事がつながっている話をします。
うちのブログでは、釣りとかキャンプとか3Dプリンターとか、修理と関係なさそうな話をよく書いています。
あれ、実はけっこう関係があるんですよ。

iPhoneの中は、思っているより細かい
まず、うちの仕事の話から。
スマホの修理って、画面を交換するくらいなら、慣れれば誰でもできます。ネジを外して、ケーブルを外して、新しいのを付ける。
問題は、その先です。
基板の修理になると、話が変わります。
- 部品の大きさは1ミリ以下。米粒どころか、その半分以下のものもある
- 肉眼では向きすら分からないので、顕微鏡をのぞきながら作業する
- 隣の部品との距離はコンマ数ミリ。熱が回ると、関係ないところが外れる
- 手が0.5ミリぶれたら、終わり
この「0.5ミリぶれない」というのが、口で言うほど簡単じゃないんですよ。
息を止めても、心臓は動いています。脈で指先はわずかに動く。それを踏まえた上で、止めるべき瞬間に止める必要がある。

これ、どこで鍛えたか
で、僕がこの感覚をどこで身につけたかというと、修理の現場だけじゃないと思っています。
釣りの仕掛け
釣りをやる人なら分かると思うんですが、仕掛けって異様に細かいんですよ。
細い糸に、小さな針を結ぶ。しかも、船の上で。揺れてる中で。指がかじかんでても。
あれ、完全に手先のトレーニングです。老眼が来る前にやっておいてよかった(笑
結び目の締め方も繊細で、強すぎると糸が傷んで切れるし、弱いと解ける。力の入れ加減という意味では、ネジを締めるのとまったく同じ話なんですよね。
自転車の整備
これもよくやります。前に書いたとおり、自分でいじってしまう性分でして。
ブレーキの効き具合を調整するとき、ワイヤーの張りをほんの少しだけ変える。あの「少しだけ」を狙って出せるかどうか。
あと自転車はネジの締めすぎが命取りです。アルミの部品にトルクをかけすぎると、ねじ山が一発でダメになる。
これはスマホでも完全に同じで、基板のネジを締めすぎるのは初心者あるあるなんですよ。「しっかり締めた」つもりが、部品を割っている。
3Dプリンター
これは手先というより目の話かもしれません。
プリントがうまくいかないとき、原因を探るには0.1ミリ単位のズレを目で見つける必要があります。
ノズルの高さか、温度か、速度か。全部ちょっとずつ違う症状として出る。
小さな違和感に気づく目って、こういうところで育つんだと思います。

手が覚えている、という感覚
面白いのは、これが頭で考えてやっていないということです。
「ここは力を入れすぎない」と考えてやっているわけじゃなくて、手が勝手に加減している。
スタッフを見ていても、上手い人は同じです。説明を求めると「なんか、こう…」としか言えない(笑
でも、その「なんか、こう」が正確なんですよ。
これは知識じゃなくて、体に入った経験なんだと思います。だから本を読んでも身につかないし、逆に一度入ると忘れない。
だからスタッフには「趣味を持て」と言っています

うちのスタッフには、よくこう言います。
「仕事以外で、手を使う趣味を持ったほうがいいよ」
別に修理と関係なくていいんです。
プラモデルでも、料理でも、楽器でも、車いじりでも。指先を細かく使うものなら何でもいい。
実際、うちには手先が器用なスタッフが多いんですが、聞いてみるとだいたい何かやってます。
逆に言うと、仕事の練習だけで手先を鍛えようとすると、時間がかかるんですよね。仕事中は失敗できませんから。
趣味なら、失敗し放題です。糸を切っても、部品を割っても、誰にも怒られない。失敗できる場所を持っていることのほうが、たぶん大事です。
逆に、仕事で鍛えたものが趣味に効くこともあります
これは最近気づいたんですが、逆流もあるんですよ。
修理で顕微鏡をのぞく作業をずっとやっていたら、釣りの仕掛けを結ぶのが速くなりました(笑
あと、分解する前に写真を撮るという癖。これは完全に仕事で身についたものですが、今では家電を分解するときも自然にやっています。
行ったり来たりしながら、両方うまくなっていく感じです。
年齢の話も、正直に書いておきます

ひとつだけ、現実的な話を。
目は、確実に衰えます。
細かい作業をやり続けていると、あるとき「あれ、見えづらいな」と思う日が来ます。僕にも来ました。
ただ、これは道具でなんとかなるんですよ。顕微鏡があります。拡大鏡があります。照明を強くすればいい。
むしろ怖いのは手のほうの衰えで、こっちは道具では補えません。震えは止められない。
だから、使い続けるしかないなと思っています。使わなくなった機能から先に衰えるというのは、体でも技術でも同じで。
60歳になっても顕微鏡をのぞいていたいので、今も毎日ちょっとは自分で修理をやるようにしています。
好きでやっていることは、無駄にならない

まとめると、僕が言いたいのはこれです。
好きでやっていることは、だいたいどこかで効いてくる。
釣りをしていたから糸を結ぶのがうまい。自転車をいじっていたから締めすぎない。3Dプリンターをいじっていたから小さなズレに気づく。
当時はそんなつもりでやっていません。ただ楽しかっただけです。
でも12年経ってみると、全部つながっていたんですよね。
だからうちのブログでは、これからも修理と関係なさそうな趣味の話を書くと思います。関係あるので^^)
スマホの細かい修理、他店で断られたものもぜひ一度ご相談ください。基板修理もやっています。お気軽にご相談下さい^^)
スマホ119は沖縄県内に店舗を構えるスマホ・iPhone修理店です。画面割れ・バッテリー・水没・データ復旧など、お気軽にご相談ください^^)
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