スマホ119 専務の現場ノート
専務ブログ現場から、次の119へ。
壊れたiPhoneを自分で直したあの日から、修理ひと筋で11年。いまは専務として全店舗の現場を回り、仲間の技術と心に火をつけるのが仕事です。スマホ119を責任持って引っ張っていく覚悟と、現場で起きているリアルを、そのまま書いていきます。
- 修理歴 11年たたき上げ
- 全 8 店舗現場を統括
- 育てる仲間と技術
背中で教えて、言葉で渡す。
こんにちは!スマホ119で専務をしています、富村レオです(^^)
土曜日はレトロゲームの図鑑をお休みして、実話のほうを書いています。「父と、機械と、沖縄と」の第3話。
うちの父は、とにかく撮る人でした。おかげで、僕が12歳から16歳まで乗っていたレーシングカートの映像が、今もYouTubeに残っています。第1話に書いた、12歳のころにククルサーキットで転がった日の映像も、消さずにそのまま置いてある。かっこ悪いところまで残っているのが、うちらしいというか(笑)
今日はその中の1本の話です。タイトルは「納車」。

自分のマシンが来た
13歳のころ、僕のところに自分のカートが来ました。
INTREPID という名前のマシンです。
13歳で「納車」という言葉を使うことになるとは思っていませんでしたけど、動画のタイトルにはちゃんとそう書いてある。父の記録は容赦がないんですよね(笑)
で、当時いちばん大きかった変化は、性能でも見た目でもありませんでした。
これは自分のだ、ということ。
借りている機械は返します。だから、うまくいかなかった日は「今日は機械の日じゃなかった」で片づけることもできる。自分のマシンだと、それができない。良かったことも悪かったことも、全部そのままこっちに戻ってくる。
13歳の僕がそこまで言葉にできていたかは怪しいです。ただ、シートに座ったときの「あ、これ全部僕の責任なんだ」という感じは、けっこう鮮明に残っています。

そこから、時計だけを相手にした
同じ年、2011年8月27日の映像も残っています。タイトルは「タイトラ」。タイムトライアルの略ですね。
タイムトライアルって、隣に競争相手がいないんですよ。相手は時計だけ。
これ、地味に残酷な遊びです。人のせいにできないので。抜かれたわけでも、ぶつけられたわけでもない。ただ数字が出る。前より速いか、遅いか。それだけ。
そしてコンマ1秒は、体の動かし方だけでは出てきません。
機械が今どういう状態なのか、こっちが分かっていないと詰められないんです。走る側と機械の側、両方が分かって、はじめて数字が動く。逆に言うと、数字が動かないときはどちらかを分かっていないということ。
13歳のころの僕はそれを言葉じゃなくて、時計に教えてもらいました。けっこうスパルタな先生ですよ、あれは(笑)
あと、同じ一台に乗り続けることの意味も、あとになって分かりました。毎回ちがう機械に乗っていたら、速くなったのが自分なのか機械なのか区別がつかないんですよ。同じマシンだから、変わったところだけが数字の差になって出てくる。

今から見ると、あれは修理の練習でした
測って、直して、また測る。
いま毎日やっていることが、まさにこれなんですよね。
お店で端末を預かったとき、最初にやるのは分解じゃなくて計測です。バッテリーなら最大容量の%、充電中の電流、電圧。ここを見ないまま部品を替えると、直したつもりで終わってしまう。
「なんとなく調子が悪い」を「数字ではこうなっている」に翻訳する。そこからが修理です。
で、交換したらもう一度測る。数字が戻っていなければ、原因は別のところにあったということ。ここで面倒がらずにもう一周ぶん考えられるかどうかが、たぶん腕の差です。
コンマ1秒を削る作業と、%を戻す作業。使っている頭は、たぶん同じです。
ゲーム機の修理でも変わりません。ボタンが効かないと言われたら、まず本当に効いていないのかを確かめる。効いていないなら、信号がどこまで来ているのかを順番に追う。勘で部品を替えにいくのが、実はいちばん遠回りなんです。


自分の機械が言うことを聞かない、あの感じ
もうひとつ、自分のマシンを持って良かったと思っていることがあります。
機械が思いどおりに動かないときの、あの落ち着かない感じを知っていること。
カウンターで割れた画面のスマホを受け取るとき、お客さんの顔にそれが出ているのが分かります。焦りと、ちょっとの後悔と、「これいくらかかるんだろう」という不安。全部まとめて顔に出ます。
スマホは、もう体の一部みたいなものですからね。写真も連絡先も仕事も入っている。壊れた瞬間に手が止まるのは当たり前です。
だから「大丈夫ですよ、直せます」の一言は、けっこう本気で言っているつもりです(^^)

記録が残るということ
正直、当時の父の「全部撮る」には、ちょっと参っていた記憶もあります(笑)
でも15年近く経って、こうしてブログのネタになっている。あのとき撮っていなければ、僕の中では「なんか昔カートやってたな」で終わっていたはずです。
記録は、あとから意味を持つ。
うちが修理のたびに作業前後の状態を残しているのも、たぶん同じ理屈です。あとで効いてくるので。
バッテリーの持ちが気になる方はバッテリー交換のページに測り方の話も書いています。料金は修理料金表、県内8店舗の場所は店舗一覧からどうぞ。
次回の土曜は第4話。2013年6月、15歳のころの3週間の話をします。
スマホ119は沖縄県内に8店舗を構えるスマホ・iPhone修理店です。スマホだけでなく、ゲーム機(Switch・PS・3DS・PSP等)の修理・買取も承っています。
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