スマホ119 専務の現場ノート
専務ブログ現場から、次の119へ。
壊れたiPhoneを自分で直したあの日から、修理ひと筋で11年。いまは専務として全店舗の現場を回り、仲間の技術と心に火をつけるのが仕事です。スマホ119を責任持って引っ張っていく覚悟と、現場で起きているリアルを、そのまま書いていきます。
- 修理歴 11年たたき上げ
- 全 8 店舗現場を統括
- 育てる仲間と技術
背中で教えて、言葉で渡す。
こんにちは、専務の富村レオです(^^)
据置図鑑の第16回。今日はニンテンドー ゲームキューブです。
この機械、いちばんの特徴を聞かれたら僕は迷わずこう答えます。取っ手。
据置機なんですよ。テレビの前に置きっぱなしにする機械。なのに背中に、しっかり握れる持ち手がついている。持ち歩く前提の顔をしてるんですよ(笑)

①あの頃 — 2001年、25,000円
発売は2001年9月14日。定価は25,000円(税抜)でした。
そこから値下げが早くて、2002年6月3日に19,800円、2003年10月17日には14,000円まで来ています。2年で1万円以上下がった計算。
そのころ僕は3歳。正確には3歳9か月です。
この連載でずっと正直に書いていますが、3歳の記憶はほとんど残っていません。ちゃんと触ったのはもっと後。だからこれは「思い出の機械」というより後から追いかけた機械です。
ただ、それでいい。開ければ中身は正直に語ってくれるので。
②遊んでた — 3本、全部やることが違う
代表作として名前が挙がるのは、だいたいこの3本です。
大乱闘スマッシュブラザーズDX(2001)。4人で殴り合う対戦アクション。すごいのは、競技シーンが20年以上も続いていること。20年ですよ。当時4人で床に座って遊んでいたゲームが、今も大会で戦われている。
ピクミン(2001)。100匹の生き物に仕事を割り振って、30日以内に脱出する。自分で走り回るゲームじゃなくて、指示を出す側のゲームなんですよね。運ぶ、壊す、橋を架ける。誰を何人送るかを決める。今の言葉で言うとマネジメントです。
バイオハザード4(2005)。カメラを主人公の肩越しに置いて撃つ。この視点が、以後のシューティングの型になりました。

③開けてみる — 弁当箱と、上に開くフタ
中身はIBMのPowerPC「Gekko」とATIの「Flipper」。ディスクは8センチの専用サイズで、上のフタを開けて置く方式です。トレイが出てこないから、機構がひとつ少ない。
ドライブはレーザーユニットと制御基板が一体になっていて、そこに調整用の可変抵抗が載っています。ここ、後で大事な話になります。
電源は外部のACアダプタ(DOL-002)。これがまあ、弁当箱サイズで重い。本体が小さい理由の半分はこいつが引き受けています。
で、修理屋として一番言いたいのがここ。DOL-001とDOL-101は別物です。初期のDOL-001は背面にデジタルAV出力端子を持っていますが、後期のDOL-101では削除されています。中古の値段が分かれる最大のポイントがこの端子。買う前に背面を見てください。
あとはメモリーカードのスロットが2つ、コントローラーのポートが4つ。4人で遊ぶ前提の顔をしています。

④今、壊れるとこ — 順番に疑ってください
持ち込まれるゲームキューブの症状は、だいたい決まっています。
- ディスクを読み取れません。レーザーの出力低下に、スピンドルやレールのグリスが固まったのが重なって起きます
- 電源が入らない。これ、本体より先にACアダプタを疑ってほしい。DOL-002の内部劣化はかなり多いです。本体が死んだと思って捨てられかけた個体、何度も見ています
- スティックがニュートラルに戻らない・入力が抜ける。摺動部とバネの摩耗です。対戦アクションで酷使された個体はここが先に来る。Cスティックのゴムも硬くなります
- メモリーカードのデータが壊れる。容量の大きい他社製のもので起きやすい印象です
- コンデンサ。この世代はまだ軽症のほうですが、発売から25年近い。そろそろ来はじめています
ちなみに、起動のたびに時刻設定を求められるやつ。あれは本体のCR2032が切れています。昨日の電池の回で書いたとおりで、故障ではないです。

⑤改造メモ — 半固定抵抗は、回さないでください
読み込み不良に対して、ネット上でよく紹介されるのがレーザー出力の可変抵抗の微調整です。
ただ、これ店としては非推奨にしています。回しすぎるとレーザーの寿命を一気に削るし、元の位置が分からなくなったら戻せない。触るなら必ず元位置に印を付ける、が最低条件。というか、持って来てもらえたらこっちでやります。
現実的に効くのは、こっちです。
- ドライブの清掃とグリスアップ。固まったグリスを落として入れ直すだけで動き出す個体がある
- スティックユニットとバネの新品交換。ここは部品を替えれば確実に直る
- DOL-001ならデジタルAV端子からのHDMI化。画質が本当に別物になります。DOL-101は端子が無いので本体の中を触る話になり、難易度が跳ね上がる
- ODE換装。SDやSSDから起動させてドライブを使わない構成にする方法。あくまで自分が現物を持っているソフトのバックアップという話で、入手先や手段はここでは扱いません
黄ばみを漂白するレトロブライトも話題によく出ますが、うちは勧めていません。薬品と紫外線で樹脂が脆くなる、というのが理由です。

だから今のゲーム機も直せます
光学ドライブのグリスが固まる。スティックが削れて入力が抜ける。電源アダプタが本体より先に死ぬ。
これ、25年前の機械の話をしているようで、そのまま今のゲーム機の話なんですよ。スティックの入力が勝手に入るあれ、原理は同じ摩耗です。うちで一番多い相談のひとつでもあります(Switch修理)。据置機側はPS修理のページに。
費用の目安は修理料金表をどうぞ。動かないと決めつけて処分する前に、スマホ買取で査定に出してもらえたら嬉しいです。アダプタが死んでいるだけの本体、まだ価値があります。

取っ手のついた据置機。あれ、たぶん「友達の家に持って行くもの」という設計思想だったんだと思うんですよね。個人的にはすごく好きです(^^)
次回はDVDは読むのにCDだけ読まないという不思議な症状の話。あの黒い機械です。
スマホ119は沖縄県内に8店舗を構えるスマホ・iPhone修理店です。スマホだけでなく、ゲーム機(Switch・PS・3DS・PSP等)の修理・買取も承っています。
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