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社長ブログ

沖縄のスマホ修理のお医者さん

スマホ119 社長の手記

社長ブログ視点と、本音と、物語。

修理の話より、その奥の話を。息子の割れたiPhoneを自分で直した日から、沖縄で店を続けてきた僕が、現場で考えたこと・好きなモノづくりのこと・うまくいかなかった日のことまで、飾らずに書き残していきます。

富村スマホ119 代表 富村 浩樹
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社長の作業机の墨絵イラスト(iPhone修理の道具と3Dプリンター、釣り竿、眠る愛犬) 手を動かした分だけ、書ける。
5年前の9月、海の見えるコンテナ宿で、カニを縛ったまま焼いた|社長ブログ
2026.10.25 0

皆さまこんにちは!スマホ119の富村です^^)

カニを、ひもで縛ったまま網にのせました。

ほどくと脚があちこちに広がって、網からはみ出してしまう。だから縛ったまま火にかけます。5年前の9月、海の見えるコンテナの宿に泊まった日の夕方です。

今日は趣味の回。キャンプ場でも釣りでもなく、宿の庭で外ごはんをした2日間の話をします。

思い返すと、この2日間は火のそばにいる時間がとても長かった。網でカニ、鉄板で貝、浜でパン。海の見える宿に泊まったのに、手元ばかり見ていた気がします汗

赤いコンテナの小屋とヤシの木、芝生の庭

山道を抜けると、赤いコンテナ

2021年9月18日。昼過ぎに山道を抜けて、宿に着きました。場所は名護市と国頭村のあたりです。

芝生の庭に、赤いコンテナの小屋が一棟。脇にはヤシの木が何本か、庭のすみにはぶらんこ。泊まるのは大きな窓のある部屋で、庭の先は海です。

コンテナって、もとは荷物を運ぶための箱ですよね。それが、人の泊まる部屋になっている。

頑丈なつくりはそのままで、役目だけが変わる。こういう物を見ると、扉の金具やつなぎ目がどうなっているのか、僕はつい気になってしまいます。モノづくりが好きな人間の、悪い癖です(笑

鉄の箱を部屋にするなら、夏の日差しをどう逃がすか、窓をどこで切るか、雨の音をどうするか。考えることは山ほどあるはずです。そういう「中の工夫」を想像しながら泊まるのも、こういう宿の楽しみ方だと思っています。

網の上は、カニとトウモロコシ

夕方の5時過ぎ、庭のBBQ台で焼き始めました。

網の上に、縛ったカニを一匹。横に輪切りのトウモロコシを4切れ。網は上にもう一段ついた二段の台なので、焼けた物を上へ逃がしておけます。

網の上のカニとトウモロコシ

カニを縛ったまま焼くのは、脚を守るためです。ばらけた脚は、細いところから先に焦げてしまう。縛っておけば形がまとまって、返すときもトングでひとつかみで済みます。

焼けてくると、甲羅の色が少しずつ赤く変わっていきます。その変わり方を見ているだけで、待つ時間が苦になりません。

BBQは、焼く物の順番を考えるのがいちばん楽しいところだと思っています。火が強いうちに何を置いて、落ち着いてから何を置くか。網の上の熱いところと、ぬるいところをどう使い分けるか。ここの段取りで、片付けの楽さまで変わります。

トウモロコシは、カニの横で一緒に焼いておくと、待ち時間のつまみになります。主役が焼けるまでの間を、脇役がつないでくれる。BBQの台の上にも、ちゃんと役割分担があるんです。

ホットサンドメーカーで、貝を焼く

6時前。網がひと段落したところで、今度はホットサンドメーカーを開いて、貝を並べました。

ホットサンドメーカーは、本来パンを挟んで焼く道具です。でも、ふたがあって、閉じれば上下から熱が回る。つまり、小さな蒸し焼きの鍋にもなるんです。

小さなガスコンロにのせて、ふたを閉じて待つだけ。網の上だと転がって汁がこぼれる貝も、これなら片側にぎっしり並べられます。

コツは、コンロの上でなるべく水平に置くこと。傾くと、せっかくの汁が片側に寄って流れてしまいます。外で料理をすると、こういう小さなことがいちばん効きます。

ホットサンドメーカーに並んだ貝

キャンプの道具は、ひとつで何役もこなせる物が好きです。メスティンもそうですが、道具を増やすほど、積み込みも片付けも重くなる。だから「これ、別のことにも使えないかな」と、いつも考えています。

ホットサンドメーカーは、その中でも働き者です。平たくて、ふたがあって、片手でひっくり返せる。パンだけに使うのは、もったいない道具だと思います。

餃子や焼きおにぎり、厚揚げを焼く人も多い道具です。挟んで焼ける物なら、たいてい何とかなる。逆に、汁気の多すぎる物や、厚すぎる物は苦手です。得意と苦手が分かっていると、使い道はどんどん広がります。

芝生の上の、モカ

この2日間には、モカも連れて行きました。茶色いトイプードルです。

紫のハーネスを着けて、芝生の上で舌を出して、耳を横にふわっと広げて。庭が広いと、犬はそれだけでうれしそうですよね。

芝生にいる茶色いトイプードル(紫のハーネス)。奥にもう1匹の小型犬と、座った人の足が写る(モカ)

モカは、今うちにいるチョコとは別の子です。同じ茶色のトイプードルでも、性格はそれぞれ。犬も人も、一頭ずつ、一人ずつ違います。

翌日は、断崖と砂利の浜

次の日の朝は、デッキのハンモックでひと休み。昼は砂浜に鍋を出して、煮炊きをしました。

前の日の夕方から、ずっと火のそばにいた2日間です。デッキでひと休みしたこの朝が、いちばん静かな時間でした。

夕方の4時半すぎ、断崖の岬まで足をのばしました。切り立った崖の下は、まっ青な海。足元の岩に白い波が当たって、砕けていきます。上から見下ろす海は、浜に立って見る海とは、まるで別物です。

青い海に落ち込む断崖

そのあと砂利の浜に下りて、ガスコンロとホットサンドメーカーをもう一度出しました。今度は、ちゃんとパンを焼いています(笑

砂利の浜は、砂浜と違ってコンロの足が沈みにくいのがありがたいところ。そのかわり、丸い石は転がるので、平らな石を土台にすると安定します。

ホットサンドメーカーで焼けたパン

前の日は貝、この日はパン。同じ道具に、2日続けて別の仕事をしてもらいました。

断崖の上から見下ろした青と、砂利の浜で焼いたパンの焼き色。2日目の夕方は、そのふたつがひと続きの思い出になっています。今でもホットサンドメーカーを見ると、あの砂利の浜の夕方がまず浮かびます。

「別の使い方はないか」を、仕事でも

こういう遊び方をしていると、仕事でも同じことを考えるようになります。

新しい物を買い足す前に、今ある物で何とかならないか。置き場所を変える。順番を入れ替える。使い方を変えてみる。それだけで、現場がすっと回り出すことがあります。

ホットサンドメーカーを「パンを焼く道具」と決めた瞬間に、貝を焼く使い方は消えます。「この仕組みはこう使う物」と決めつけた瞬間に、現場の工夫も止まる。

考えてみたら、あの宿そのものが転用でした。荷物を運ぶ箱が、泊まる部屋になっている。その庭で、パンを焼く道具で貝を焼いた。二重の転用です(笑

それに、別の使い方をいちばんよく知っているのは、毎日その道具を使っている人です。現場の工夫は、たいてい現場から出てきます。僕の仕事は、それを「決まりだから」で止めないことだと思っています。

道具を増やさないのは、ケチだからではありません(笑 道具が少ないと、どれを使うか迷う時間が減る。準備も片付けも速くなる。外ごはんでも、お店の作業台でも、そこは同じです。

決めつけないで、別の使い方を探す。これは、これからも持っていたい癖です。

さて、明日は第22章「覚えさせない仕組み」です。「前もやったでしょ」が出始めた現場の話をします。

外ごはんの話は、前にも浜比嘉島の3日間の回で書いています。よかったらそちらも^^)

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