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スマホ119 社長の手記

社長ブログ視点と、本音と、物語。

修理の話より、その奥の話を。息子の割れたiPhoneを自分で直した日から、沖縄で店を続けてきた僕が、現場で考えたこと・好きなモノづくりのこと・うまくいかなかった日のことまで、飾らずに書き残していきます。

富村スマホ119 代表 富村 浩樹
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社長の作業机の墨絵イラスト(iPhone修理の道具と3Dプリンター、釣り竿、眠る愛犬) 手を動かした分だけ、書ける。
空気を重くしていたのは、性格ではなかった|第Ⅱ部まとめ|社長ブログ
2026.11.01 0

皆さまこんにちは!スマホ119の富村です^^)

11月になりました。今日は、本の第Ⅱ部「人を責めない現場をつくる」のまとめの回です。

10月の終わり、第24章の回の最後に「まとめは11月に」と書きました。その約束を、ここで果たしておきます。

第11章から第24章まで、全部で14章。一本ずつ書いている間は目の前の章で手一杯でしたが、こうして通して並べてみると、ひとつの共通点が見えてきました。

書いた本人が今さら気づくのか、と言われそうですが(笑 並べてみないと見えない物って、ありますよね。

迷いの正体に気づく店主の4コマ漫画

重かったのは、人ではなく「決まっていないこと」

第Ⅱ部に出てきた場面を思い返すと、怒る、辞める、聞けない、言えない。どれも人の問題に見える物ばかりです。

第12章で書いたように、昔の僕は、空気が重いと感じると先に人を見て、声を荒らげてしまう側でした。

でも章を重ねるうちに、僕の見方は少しずつ変わっていきました。第12章では、怒りの下にあったのは余裕のなさでした。第14章では、辞めていく理由は能力より不安でした。第19章と第20章では、聞けない空気そのものが現場を止めていました。

どれも、本人の性格を直せば済む話ではありません。どこで迷うのか、何を頼りに動くのか、いつなら聞いていいのか。そういう「決まっていないこと」が多いほど、現場の空気は重くなる。第Ⅱ部を一言にするなら、たぶんこれです。

性格のせいに見えた物の正体を分けた図

直し方は、3つの型に束ねられる

では、どう直してきたのか。14章の工夫を並べ直すと、だいたい3つの型に入ります。

ひとつめは、迷う場所に線を引くこと。第14章の5分ルールや、第18章の3つのラインがこれです。どこまで一人で動いていいかが見えると、人は立ち止まらずに済みます。

ふたつめは、頭の中にある物を外に置くこと。第13章の伝える順番、第21章の戻るための地図、第22章の「覚える」から「見る」への切り替え、第23章のベテランだけが知っていた基準。誰かの頭の中にしか無い物は、その人がいない日に消えてしまいます。

みっつめは、入口に時間を置くこと。第15章の流れの紙と、第24章の最初の5分です。先に少しだけ時間を使うと、あとで走らずに済みます。

こうして書き出すと、どれも驚くほど地味です(笑 でも、地味な物ほど毎日使えます。特別な日にしか使えない工夫は、忙しい日に真っ先に忘れられてしまうからです。

第Ⅱ部の工夫を三つの型に束ねた図

「良い物」に見える物ほど、寄りかからない

通して読んで、もうひとつ気づいたことがあります。

善意、忙しさ、ベテランの頑張り。どれも悪い物ではありません。むしろ、ありがたい物です。ありがたいからこそ、頼りきっていることに気づきにくい。そこが厄介なところでした。ところが第16章・第17章・第23章で書いたとおり、それを当てにして回り始めると、現場は案外もろくなります。誰かが休んだ日、誰かが疲れた日に、まとめて崩れてしまうのです。

第16章の中に、こんな一文があります。

「これは、人を守るための設計だ。」

第Ⅱ部の14章は、結局この一文を、場面を変えながら何度も言い直していたのだと思います。人を責めないための工夫は甘やかしではなく、頑張っている人をすり減らさないための物でした。

善意・忙しさ・頑張りの札が付いた一枚板が荷物でたわむ絵と、同じ荷物を棚の三段に分けた絵の比較図

扉で書いた言葉に、戻ってみる

第Ⅱ部の扉の回で、僕は「怒らなくていい現場は、設計できる」と書きました。

14章を書き終えた今、その言葉に少しだけ言い足すとしたら、設計する相手は人の気持ちではなく、迷う場所と、物の置き場と、入口だ、ということです。

気持ちは命令しても変わりません。でも線を一本引くこと、紙を一枚貼ること、受付で一つ多く聞くことは、今日からでもできます。小さいけれど、確実に効くのはこちらのほうでした。

設計できる物を三つに分けた図

今の店で、いちばん効いている型

3つの型のうち、今の僕がいちばん手応えを感じているのは、みっつめの「入口に時間を置く」です。

受付で最初に丁寧に聞く。作業に入る前に流れを確かめる。地味で、外からはほとんど見えない部分です。それでも、ここを惜しまないことが、結局いちばん効いている。今の僕は、そう考えています。

受付で少し長く話すと、その場では遅く見えます。けれど、最初に使った数分は、あとから取り戻せる時間です。派手な改革ではありませんが、だからこそ続けられています!

振り返ると、線も、地図も、紙も、最初の5分も、全部が「仕組み」でした。

落ち着いた受付で向かい合って話す店内のイラスト

明日から、第Ⅲ部へ

明日は第Ⅲ部の扉です。話の主語が「人」から「仕組み」に移ります。

本のことはBOOKのページに。お近くの店は店舗一覧からどうぞ。

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