スマホ119 社長の手記
社長ブログ視点と、本音と、物語。
修理の話より、その奥の話を。息子の割れたiPhoneを自分で直した日から、沖縄で店を続けてきた僕が、現場で考えたこと・好きなモノづくりのこと・うまくいかなかった日のことまで、飾らずに書き残していきます。
手を動かした分だけ、書ける。
皆さまこんにちは!スマホ119の富村です^^)
本の第Ⅱ部「人を責めない現場をつくる」、いよいよ最終章です。第24章「早く回る現場ほど、実はゆっくりしている」。
前に忙しさの正体を分けて考えた回がありました。今日はその入口、最初の5分の話にします。
先に結論を書いてしまうと、速い現場ほど、動きが静かです。意外に思われるかもしれませんが、少しだけお付き合いください。

忙しそうな店は、かっこよく見える
人が動き回り、声が飛び、次々に対応している。外から見ると、よく回っている店に見えます。
でも僕は、その空気が少し怖いのです。本には、北谷店を開けた直後のことを書きました。受付も相談も問い合わせも一斉に来て、皆が走っていた時期です。
そこで気づいたのは、走っているように見えて、実は取り戻している時間が多かった、ということでした。

急ぐ人ほど、戻ることになる
最初の説明が雑になると、聞き漏れが出ます。聞き漏れが出ると、途中で確認の連絡が要ります。その間に次の作業が止まり、止まった分を取り戻そうとして、また急ぐ。
この輪の中にいる間、人はずっと忙しいのです。でも前には進んでいない。これは誰かの努力不足ではなく、流れの入口の問題です。
だから、急ぐ人を責めても何も変わりません。むしろ、急がざるを得ない流れを作っているほうを、疑うべきです。現場の人は、流れの中で最善を尽くしているだけなのですから。忙しさが「頑張っている証拠」に見えてしまう時ほど、注意が必要です。

静かな店は、入口に時間を置いていた
本には、沖縄市の店の様子も書きました。来客はそれなりに多いのに、空気が落ち着いていた。
違いは、受付で最初にしっかり聞いていたことでした。何に困っているのか、急ぎなのか、バックアップはあるのか、ほかに気になることはないか。そこに五分を使う。特別な道具を使ったわけではなく、聞く順番を丁寧に整えただけでした。
その五分が、あとの流れを静かにしていたのです。聞き漏れも、確認の連絡も、やり直しも減る。結果として全体は、むしろ速かった。これは僕の実感です。数字で比べた話ではないので、そこは断っておきます。

どの仕事にも通じる話だった
アキラは、この話を飲食店の注文に例えてくれました。急いで聞いて間違えるより、最初に確かめるほうが、結局は早い、と。
住まい119のエアコンクリーニングでは現場に入る前の聞き取りを、あんしんカメラ119では設置場所の事前確認を、丁寧にしています。どちらも「当日になって慌てる」ことが減りました。数字で測った話ではなく、僕の手応えです。
日常でも、旅行の前に持ち物を確かめる五分、病院で症状を整理してから話す五分は、あとの時間をずいぶん軽くしてくれますよね。急いで出かけた日ほど忘れ物をする、という経験は、きっと皆さんにもあるはずです(笑 あの感覚を、仕事の入口に持ち込まない。それだけのことです。

速さの意味を、逆さにする
速さは、走ることから生まれるのではない。止まらないことから生まれる。
「早く終わらせよう」という考え方から、「戻らなくていい流れにしよう」という考え方へ。目標を言い換えるだけで、現場の景色が変わります。走る人が減って、立ち止まって確かめる人が増える。それが、良い意味での「ゆっくり」の正体だと思います。お客さまにとっても、慌ただしく受け付けられるより、ちゃんと聞いてもらえるほうが、ずっと安心できるはずです。
最初の五分を惜しむと、あとでもっと大きな時間を失う。これは今でも、僕が自分に言い聞かせている言葉です。忙しい日ほど、受付の前で一度だけ深呼吸する。それくらいの小さな習慣から始めても、十分に意味があると思います。

第Ⅱ部の終わりに
思い返すと、この第Ⅱ部は、人を責めずに済む現場の話でした。
急がなくていいから、聞き漏れない。聞き漏れないから、誰も責めなくていい。怒らなくていい現場は、入口の五分の使い方からも作れるのだと、あらためて思います。大きな改革でなくても、受付の最初の問いを一つ増やすだけで、現場は少しずつ変わっていくはずです。
第Ⅱ部は今日でおしまいです。まとめは、少し間を置いて、11月にあらためて書くつもりです。
明日と明後日は、趣味の回が続きます。竿に魚がぶら下がる砂浜の写真と、冬の砂浜でキャンプをした日の写真です。
本のことはBOOKのページに。修理の料金は修理料金表で先に確かめられます。
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