スマホ119 社長の手記
社長ブログ視点と、本音と、物語。
修理の話より、その奥の話を。息子の割れたiPhoneを自分で直した日から、沖縄で店を続けてきた僕が、現場で考えたこと・好きなモノづくりのこと・うまくいかなかった日のことまで、飾らずに書き残していきます。
手を動かした分だけ、書ける。
▼ この記事を、ショート漫画にしました(タップで再生・音が出ます)
皆さまこんにちは!スマホ119の富村です^^)
今日は本の話をお休みして、趣味の回です。
写真アプリの検索欄に「釣り」と打つと、昔の釣りの日がまとめて出てきます。
その中から今日は、7年前の2月の一日を拾います。撮影日は2019年2月4日。ブログで言うと、ヤンバルで釣りをした記事を書いた1月25日の、ちょうど10日後です。

メジャーの横に、魚が寝ている
一枚目。夜です。地面は灰色でざらっとしたコンクリートで、懐中電灯の光が当たっているところだけが白く浮いて、その外は真っ暗。
そこに、黄緑がかった体の魚が横向きに寝かされていて、下にメジャーが敷いてあります。体には、細かいうろこが網の目のように並んでいます。
メジャーの目盛りは、スマホの画面で見る限り数字までは読み取れない。だから「何センチだった」という話は、今日はできません。
分かるのは、とにかく測っている、ということです。
それだけ!
次の写真は、魚の頭を画面いっぱいに撮ったもの。目のまわりが金色で、頭のあたりに青みがかった線が走っています。口は小さく前に出ていて、その下にまたメジャーの端、白黒の市松模様の部分が写っている。うろこの一枚一枚の縁が、黄色っぽく光っています。えらの後ろには、青い線が一本、斜めに走っています。

同じ魚を、引きと寄りで二枚。ここまでで、もう「記録する人」の撮り方です。ホントかな、と自分でも思うくらい、ちゃんとしています汗
二枚とも、魚の口の先がメジャーの端にそろえてあります。測る前に、まず端を合わせる。一枚目の右下には、青い竿のような物も斜めに写り込んでいます。
この日の写真は、40枚を超えています。未明から夜にかけて、コンクリートの岸のようなところで懐中電灯を当てて釣りをした日の、一部始終が残っている。場所の記録は写真に無いので、ここでは「堤防のように見える岸」としか書けません。
氷を入れた箱に、二匹
三枚目。白い発泡スチロールの箱のふたが開いていて、中は氷。その上に魚が二匹、頭を左右反対に向けて並んでいます。

測ったあとは箱に入れる。写真の順番が、そのまま作業の順番になっているんですよね。
氷は細かく砕いてあって、魚の体の下まで入り込んでいます。白い氷と、魚の銀色。暗い岸の写真のあとに見ると、急に画面が明るくなって、ほっとします〜。
二匹とも頭を上にして、箱の左右の壁にもたれるように立っています。体の下半分は氷に埋まっていて、口のあたりだけが氷の上に出ている。
夜、机の上
そこから写真は、場所が屋内に変わります。時刻は20時台。
四枚目は、黒いトレーの上に白い切り身がずらり。薄く、均一に近い厚さで、二列に分けて並んでいます。ところどころに、赤い筋が残っています。トレーの右上には、透明な袋の端も写っています。

五枚目は、透明な容器に入った、タコの足のように見える物。吸盤がはっきり写っていて、足が絡まるようにまとまっています。吸盤の白と、足の赤茶色。透明な容器のふちまで、ぎっしり詰まっています。

六枚目は、白い丸皿に載った揚げ物。二切れあって、片方は衣がきつね色に仕上がり、もう片方は皮の模様が黒っぽく残っています。

切り身、タコ、揚げ物。机の上が少しずつ賑やかになっていく順番が、写真の並びで追えます。
白い丸皿の縁には、細い線が一本ぐるりと入っています。
7年前、という距離
7年前というと、アルバムの中ではもう「昔」に入る部類です。
それでも、検索欄に一言打つだけで、当日の夜が順番どおりに出てくる。考えてみれば、すごい時代になりました。いやあ、便利!昔の釣りの記録といえば、ノートに数字を書くくらいしか無かったはずなのに、今は氷の白さまで残っている。
ただし、写真は「何が写っているか」までしか教えてくれません。魚の名前も、場所の名前も、写真には書かれていない。残っているのは、光と形と、撮られた順番だけです。
測る、入れる、並べる
この日の写真を見返して、いちばん思ったこと。
順番が、ずっと同じ向きに進んでいる。
測る、箱に入れる、机に並べる。どこかで逆戻りしたり、途中が抜けたりしていない。時刻で追うと、測ったのが夜中の3時過ぎ、箱に入れたのが朝の5時過ぎ、机に並んだのが夜の8時。丸一日が、一本の線でつながっています。夜釣りって、暗いし、手元は懐中電灯の丸い光だけだし、段取りが崩れやすい条件がそろっています。それでも写真の順番は、乱れていない。
僕自身、段取りが決まっていないと落ち着かない性分です。暮らしの中でも、次に何をするかが決まっていると、余計な力を使わずに済みます。そう思って見ると、この一連の写真が、ちょっと頼もしく見えてきます〜。暗い岸でも、順番だけは崩れていない。
そしてもう一つ。写真に撮って残しておくと、あとから「あの日」が戻ってくる。
7年も前の夜のことを、僕は今、画面の中の氷の白さや、メジャーの市松模様から、順番に思い出し直しています。思い出す、というより、読み直しています。
不思議な感覚です。写真は、記憶よりずっと正直です。僕の記憶なんて、放っておくと「確か、もっと大きかった気がする」くらいの曖昧な物に育ってしまうのに、画面の中の氷や皿は、少しも盛られていないんですから、これはもう白旗を上げるしかありません。
写真アプリは、意外と読み物
最近、写真アプリの検索を使うのがちょっとした楽しみです。「釣り」「海」「キャンプ」と打つだけで、忘れていた日がまとめて出てくる。
撮った本人が忘れていても、スマホは日付と並びを覚えていてくれます。今日の一日も、撮影日と時刻の並びのおかげで、夜釣りの順番どおりに読めました。
検索で出てくる写真を眺めていると、面白いことに気づきます。釣りの写真なのに、魚より「並べ方」を見ている自分がいる。メジャーの当て方、箱の中の氷の量、皿の置き場所。主役のはずの魚よりも、その周りの整い方のほうが、今の僕には印象に残っています。
今日の僕は、釣果よりも流れや準備のほうに目が行っているようです。同じ写真でも、見る側の関心が変わると、目に入る場所が変わる。アルバムを見返す面白さの半分は、たぶんここにあります。数年後に見返したら、また別の場所に目が行くのでしょう。
もし、スマホの中に数年分の写真が眠っている方は、一度、好きな言葉で検索してみてください。思いがけない一日が、ひょっこり出てきますよ!
ちなみに、写真が増えすぎて容量がいっぱい、という相談は、店でもよく受けます。見返すためにも、残しておく場所は整えておくのがおすすめです。機種変更の際のデータ移行はこちらから。
明日は本の続きに戻りますね〜。第16章「誰かの善意に頼らない」です。
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