スマホ119 専務の現場ノート
専務ブログ現場から、次の119へ。
壊れたiPhoneを自分で直したあの日から、修理ひと筋で11年。いまは専務として全店舗の現場を回り、仲間の技術と心に火をつけるのが仕事です。スマホ119を責任持って引っ張っていく覚悟と、現場で起きているリアルを、そのまま書いていきます。
- 修理歴 11年たたき上げ
- 全 8 店舗現場を統括
- 育てる仲間と技術
背中で教えて、言葉で渡す。
こんにちは、専務の富村レオです(^^)
土曜は図鑑をお休みして、実話のほうを書いています。「父と、機械と、沖縄と」の第2話。
先週は、12歳のころにコースで転がった話でした。今日はその少しあと、僕が13歳になった日の話です。

父のYouTubeに、その日が残っている
うちの父は、とにかく撮る人でした。カメラを回して、そのままYouTubeに上げる。おかげで僕が12歳から16歳までカートに乗っていた4年ぶんが、いまだにネットの海に残っています。
転がった日も、うまくいった日も、両方そのまま置いてあるのが父らしいところで(笑)
その中に、こんなタイトルの動画があります。
「レオ、念願の18秒台出しました! 2010.12.05」。しかもPart1とPart2の2本立て。
動画はこちらに残っています。よかったら見てやってください(^^)

2010年12月5日 — 気づいたのは、ずっとあとでした
僕は1997年12月5日生まれです。
もう一度、さっきの日付を見てもらえますか。2010.12.05。
13歳の誕生日、ちょうどその日でした。
狙ったわけじゃありません。誕生日だから気合いが入った、みたいな美談でもない。たまたま、その日に出た。それだけです。
この一致に気づいたのも、大人になって動画を見返してからでした。当時の僕はたぶん、誕生日どころじゃなかったと思います(笑)

正直に書きます。何のタイムかは、わかりません
ここは盛りたくなるところなんですが、やめておきます。
「18秒台」が何のタイムなのか、動画のタイトルにも説明にも書かれていないんです。どのコースの、何周目の、どういう区間なのか。何も残っていない。
だから「コースレコードだった」とも「自己ベストを更新した」とも、僕には書けません。書けるのは、タイトルに残っている「念願」という二文字だけ。
でも、この二文字がわりと全部だと思っていて。念願ということは、それまで何度も出なかったということですよね。一発で出た数字に、人はそんな言葉を使わない。
出ない、出ない、出ない、出た。父はその流れを全部そばで見ていたから、わざわざタイトルに書いたんだと思います。

コンマ1秒は、どこから削るのか
カートって、仕組みがぜんぶ見える乗り物なんです。エンジンがあって、タイヤがあって、フレームがあって、覆いがほとんどない。機械がむき出しのまま走る。
だから、思ったタイムが出ない理由は必ずどちらかにあります。乗り方か、機械か。
そしてきついのが、走り終わるたびに数字が出ること。言い訳が一切通らない世界でした。「今日はいい感じだった」は通用しなくて、出るのは秒。
雑に組めば、雑なぶんだけ遅い。ちゃんと詰めたぶんだけ、コンマ何秒か返ってくる。13歳がそれを繰り返していたわけです。
あと、これは今になって思うことなんですが。速く走ろうとすると、乗る側が機械を分かっていないと話にならないんですよね。どこをどう触れば何が変わるのか。それが分からないままハンドルだけ握っていても、数字は動いてくれない。

あの動画が残っている、ありがたさ
今日こうして書けているのは、父が撮って上げていたからです。十数年前の日付が、僕のあやふやな記憶じゃなくて動画のタイトルに残っている。記憶はあてになりませんけど、日付は嘘をつかない。
今はみんなスマホで撮る時代です。お客さんの端末をお預かりすると、中にお子さんの動画がぎっしり入っていることも多い。ただ、毎日それを見ている側として一つだけ言わせてください。本体の中にしかないデータは、けっこうあっさり消えます。
画面が割れて映らない、電源が入らない。その状態で持ち込まれて「中の写真だけでも」と言われることが、本当に多いんです。取り出せることもあれば、間に合わないこともある。
なのでバックアップだけは、端末が元気なうちに。やり方が分からなければデータ移行・バックアップのサポートでも受けますし、消えてしまったあとの相談はデータ復元のほうへどうぞ。
十数年たってから効いてきます。あれ、ほんとに。
だから今、機械を触っています
今の仕事も、形はまったく同じでした。
画面を交換するとき、0.1ミリのズレでフチが浮きます。防水のパッキンを貼り直すとき、ほんの少しの汚れで密着が変わる。ネジの締め方ひとつで、基板にかかる力が変わる。
雑にやっても、一応は映るし、一応は動くんです。でも「一応」で返した修理は、だいたいあとで戻ってきます。
直った・直らないの二択に見えて、その間にはコンマ何秒ぶんの差がずっと並んでいる。カートで先に教わったのは、たぶんそこでした。
うちの店舗で修理をお預かりするとき、地味に時間を使っているのはこの部分です。金額のほうは修理料金表に全部出しているので、見比べてから決めてください。
書いている人間の顔が気になった方は、スタッフ紹介にいます(笑)

明日は図鑑に戻ります。「カセットの端子に息を吹くのは、なぜダメか」。あの儀式の正体の話です。
スマホ119は沖縄県内に8店舗を構えるスマホ・iPhone修理店です。スマホだけでなく、ゲーム機(Switch・PS・3DS・PSP等)の修理・買取も承っています。
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