スマホ119 専務の現場ノート
専務ブログ現場から、次の119へ。
壊れたiPhoneを自分で直したあの日から、修理ひと筋で11年。いまは専務として全店舗の現場を回り、仲間の技術と心に火をつけるのが仕事です。スマホ119を責任持って引っ張っていく覚悟と、現場で起きているリアルを、そのまま書いていきます。
- 修理歴 11年たたき上げ
- 全 8 店舗現場を統括
- 育てる仲間と技術
背中で教えて、言葉で渡す。
どうも、レトロゲーム好きの専務です(笑)
昨日は、コントローラーのボタンの裏にある導電ゴムの話でした。今日は、そのボタンがキーの数だけ並んだ機械。据置図鑑、今日からパソコン編です(^^)
一台目はMSX。これ、機種名じゃなくて規格の名前なんですよ。

①あの頃 — 1983年6月、「互換性」が看板
MSXは、アスキーとマイクロソフトが1983年6月に発表した家庭用パソコンの統一規格。発表会の名前からして「MSX・互換性のあるホームパーソナルコンピュータシステム発表会」でした。
中身の決まりごとを先に作り、各社がそれに沿って本体を作る。だからメーカーが違っても、同じソフトが動く。
本体は10月から各社が出し始めました。第1号とされることが多い三菱のML-8000は、発売時の値段が59,800円。発表と発売のあいだの7月15日には、ファミコンが出ています。
僕が生まれる14年前の話。規格はMSX2、MSX2+、turboR(1990年)と、前の世代のソフトも動く「上位互換」のまま伸びていきました。

②遊んでた — 今見ても強い、コナミの3本
当時を知らないので、ゲーム好きとして今見ても強い3本を。
- メタルギア(コナミ・1987年・MSX2専用)— 単身で武装要塞に潜り込み、新兵器を壊しに行く。見つかると警報が鳴るので、見つからずに進むのが芯です。MSX2では敵や弾をたくさん出せなかったことがこの遊び方につながった、とファミ通は紹介しています。機械の限界が遊びを生んだ。たまらない話です
- グラディウス2(コナミ・1987年)— MSXだけのオリジナル続編。ボスを倒したあと内部へ突っ込み、コアのエネルギーを取り込むと武器が増えます。アーケードの「グラディウスII」とは別のゲームです
- 夢大陸アドベンチャー(コナミ・1986年)—「けっきょく南極大冒険」の続編。ペンギン王国のお姫さまを助けにペンギンが走り、洞窟や海の中のステージ、アイテムを買えるお店まで増えました

③開けてみる — 骨組みが共通、という作り
ここは資料と整備記録から。決まっていたのは、頭脳のCPU、映像と音のチップ、最初から入っているMSX-BASICまで。メモリの量は機種しだいで、MSX2専用ソフトは初代の機械では動きません。どれでも全部、ではないんです。
個人的にMSXらしいと思うのは、差し込み口が本体の上や前にあるところ。グラディウス2はカートリッジの中に音のチップ「SCC」まで積んでいて、差し込み口が部品の入り口にもなっていました。
キーボードは機種で違いますが、ソニーのHB-F1XDはフィルムに配線を印刷した方式で、キーの裏に導電ゴム。昨日の話とつながります。MSX2以降のフロッピー内蔵機には、ゴムベルトで回すドライブの機種もあります。

④今、壊れるとこ — 接点、ゴム、コンデンサ、そしてテレビ
整備店や愛好家の記録でよく挙がる困りごと4つと、壊れていないのに遊べないパターンを1つ。
1.ソフトを挿しても起動しない
差し込み口とカートリッジの端子の汚れ・酸化。同じソフトが日によって動いたり動かなかったりするのがヒントです。抜き差しは電源を切ってから。カートリッジ側の見える汚れを綿棒で拭くまでにしてください(拭き方はカセットに息を吹くとなぜ壊れるのかの回に)。息は吹かない、差し込み口の金属は削らない。
2.キーボードの一部だけ効かない
HB-F1XDの修理記録には、黒ずんだフィルム配線が切れていた例、接点が弱っていた例があります。並んだキーがまとめて効かないなら配線、強く押すと効くなら接点のすり減りが怪しい。フィルムにはんだごてを当てて溶かした記録もあるので、触らないのが正解です。
3.映像がにじむ・音が小さい・電源が不安定
整備店の記録でよく挙がる原因は、電解コンデンサの劣化です。焦げ臭い・変な音がしたらすぐコンセントを抜いて、電源の入れ直しは繰り返さないでください。
ここだけは強めに。コンデンサの交換や電源まわりの分解は、ご自身でやらないでください。コンセントの100Vを扱う部分のコンデンサは、抜いたあとも電気が残ることがあります。部品メーカーの日本ケミコンも、放電後に電圧が戻る「再起電圧」が製品によっては数十V以上になる、と案内しています。漏れた電解液も素手で触らないこと。
4.フロッピーが回らない
MSX2以降のフロッピー内蔵機の話。ドライブを回すゴムベルトが硬くなる、切れる、溶けて小さな滑車にこびりつく。回る音がしなくなったら、大事なディスクで何度も試さない、油を差さない、指で回さない。
5.今のテレビに映らない
壊れていないのに遊べないパターンです。RF出力は昔のアナログ放送の1〜2チャンネルに乗せる仕組みで、地デジしか受けない今のテレビでは受けられません。ML-8000やソニーのHB-55にはビデオ出力もあるので、そちらから(今のテレビに昔のゲーム機を映す回)。

⑤改造メモ — 整備の世界の定番
愛好家や整備店でよく見るのは、このあたり。
- 電解コンデンサの全交換
- フロッピーのゴムベルト交換。ベルトの要らないダイレクトドライブに載せ替えた整備品も
- キーボードのフィルム配線の補修。導電インクや銅箔テープでつなぐ記録も
- 映像はビデオやRGBの出力から今の機器へ
手順は書きません。④のとおり電源まわりは危ないので、「こういう世界がある」で止めておいてください(^^)
だから、今のスマホにも通じる話です
MSXの面白さは、結局「規格」なんですよね。
これ、今のスマホも同じじゃないですか。メーカーの違うAndroidのスマホで、同じアプリが普通に動く。考え方は40年前と地続きです。
正直に書くと、スマホ119はMSXの修理メニューを出していません。なので「直せます」とは言えない。ただ、押し入れから古い機械が出てきたら、電源を入れる前、開ける前に一度ご相談ください。
スマホの充電口や電池なら、うちの本業です。修理料金表やバッテリー交換、お近くの店舗からどうぞ。使わないスマホやゲーム機はスマホ買取で査定できます。

次回は海の向こうへ。海外版ファミコン=NESの赤いランプがチカチカする理由です!
スマホ119は沖縄県内に8店舗を構えるスマホ・iPhone修理店です。スマホだけでなく、ゲーム機(Switch・PS・3DS・PSP等)の修理・買取も承っています。
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