スマホ119 専務の現場ノート
専務ブログ現場から、次の119へ。
壊れたiPhoneを自分で直したあの日から、修理ひと筋で11年。いまは専務として全店舗の現場を回り、仲間の技術と心に火をつけるのが仕事です。スマホ119を責任持って引っ張っていく覚悟と、現場で起きているリアルを、そのまま書いていきます。
- 修理歴 11年たたき上げ
- 全 8 店舗現場を統括
- 育てる仲間と技術
背中で教えて、言葉で渡す。
こんにちは!スマホ119で専務をしています、富村レオです(^^)
ふだんはレトロゲーム機の「図鑑」を書いていて、きのうは海外版ファミコンの赤いランプが点滅する話でした。土曜日だけは図鑑をお休みして、実話の連載「父と、機械と、沖縄と」。今日は第5話です。
前回の第4話は「カート編は、これでおしまい」で締めました。僕がコースを走る話は、あそこでひと区切り。
今日書くのは、カートそのものの後日談。父のチャンネルに、一本残っていました。時間は少し戻って、2011年の話です。

8万回見られている、父の自作コントローラー
動画のタイトルは「グランツーリスモ5 レーシングカート専用コントローラー 自作」。2分39秒の短い動画で、YouTubeに上がったのは2011年11月3日。そのとき僕は13歳でした。
再生回数は、今見たら8万回を超えていました。8万回。自作のコントローラーの動画が、ですよ(笑)
グランツーリスモ5は、2010年11月25日に出たプレイステーション3のレースゲーム。公式サイトにも「シリーズ初となるカート」とあります。収録されたのは「レーシングカート 100」などで、カート専用のコース「カートスペース」まであったんですよね。発売のとき、僕は12歳でした。
映っているのは、こんな光景です。
- リビングの床に、赤いカートのフレーム(カートの土台になる骨組み)。シートが付いています
- その前に黒い板が渡してあって、板の上にハンドル型のゲームコントローラー
- 正面に大きなテレビ、その左右に大きなスピーカー
- テレビには、運転席から見た視点や、カートの後ろからの視点のゲーム画面
最初は乗り手が立っていて、そのあとシートに座って走らせ始めます。白いTシャツの普段着のまま。ちなみにこの乗り手、僕じゃありません。誰なのかは、このあと書きます。

説明欄に、父が書いていたこと
まず、この一文。
INTREPID クルーザー新車が半年でフレームを曲げてしまったので、コントローラーとして復帰
そう。この赤いフレーム、第3話で納車の日を書いた、あのINTREPIDなんです。来たのは2011年の1月でした。
新車で来て、半年でフレームが曲がってしまった。どこで、どうして曲がったのかは説明欄にも書かれていないので、ここでは書きません。
それでも、曲がったフレームは捨てられずにリビングへ来ていた。父が書いた言葉が「廃車」じゃなくて「復帰」なのが、今読むとなんだかうれしいんですよね。
説明欄には、こうもあります。
コントローラーのテスト走行動画、その後ステアリングを奥にしてカートと同じポジションに変更。
テストで走らせてみて、ハンドルを奥へずらし、本物のカートと同じ姿勢にした。試しに作ってみました、で止めずに、座る姿勢まで本物に寄せている。おまけに「今度はスーツ、ヘルメット装着で撮影しようかな」(レーシングスーツのことですね)とまで書いてあって、読みながら一人で笑いました(笑)

ハンドルを握っているのは、後輩のまりの
INTREPIDは僕のカートなので、てっきり乗っているのも僕かと思われそうですよね。動画でハンドルを握っているのは、カート仲間で後輩のまりのです。
まりのは今、F1レーサーを目指していて、イタリアのミラノに住んでいます。
リビングの床で、曲がったフレームに座ってハンドルを握っていた後輩が、今はミラノにいる。動画を見返していて、いちばん不思議な気分になったのはそこでした。
この動画に、僕は映っていません。なので今日は僕の思い出話ではなく、残っている映像と説明欄の話だけにしておきます。

走れなくても、座れるし、握れる
今、この動画を見て思うのは、壊れた=終わり、ではなかったということです。
少なくともこの動画の中では、曲がったフレームは、もう走るためには使われていません。
でも、全部がだめになったわけじゃなかった。
- シートは、まだ人を座らせられる
- 骨組みは、まだシートと人の体を支えられる
- ハンドルの位置を合わせれば、本物のカートと同じ姿勢で座れる
走る、という役目は、ここではお休み。座る・握る、という役目は残っていた。父はたぶん、そっちを見たんだと思います。
壊れた機械を前にすると、つい、だめになった所から数えちゃうんですよね。この動画は、まだ生きている所から数えていた。個人的に、いちばん刺さったのはそこです。

修理屋も、最初に見るのは「まだ使える部分」
これ、修理の仕事とほぼ同じなんです。
壊れたスマホを前にして、まずやるのは「どこが生きていて、どこがだめなのか」を測って切り分けること。画面が割れていても、中身は無事なことがある。バッテリーがへたっていても、本体はまだまだ働けることがある。だめなところだけを替えて、残りをそのまま使い続けられることもあります。
電池の持ちが気になるならバッテリー交換、ゲーム機の不調ならゲーム機修理のページへ。金額の目安は修理料金表にあります。
直さないと決めたときでも、話は終わりじゃありません。うちのスマホ買取のページにも「壊れたスマホ・ゲーム機も買い取り致します。」と書いてあります。曲がったフレームがコントローラーになったみたいに、使わなくなった機械にも次の出番がある、ということです。
引き出しの奥で眠っている古いスマホやゲーム機があったら、捨てる前に一度見せてください(^^)

動画は、こちらから
グランツーリスモ5 レーシングカート専用コントローラー 自作。赤いフレームと、正面のテレビと、白いTシャツの後輩が映っています。
父が上げて、説明欄まで書いておいてくれたから、15年近くたった今こうして書けています。そこは素直に、ありがたいなと。曲がったフレームにも、古いスマホにも、まだ使える部分がある。修理屋として、これからもそこを探していきたいと思います!
次回は、あした10月11日の日曜。図鑑に戻って周辺機器編、メモリーカードのセーブが消えた・認識しないときの話です。お店の場所は店舗一覧からどうぞ(^^)
スマホ119は沖縄県内に8店舗を構えるスマホ・iPhone修理店です。スマホだけでなく、ゲーム機(Switch・PS・3DS・PSP等)の修理・買取も承っています。
画面割れ・バッテリー・水没・データ復旧など、お気軽にご相談ください(^^)
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