スマホ119 社長の手記
社長ブログ視点と、本音と、物語。
修理の話より、その奥の話を。息子の割れたiPhoneを自分で直した日から、沖縄で店を続けてきた僕が、現場で考えたこと・好きなモノづくりのこと・うまくいかなかった日のことまで、飾らずに書き残していきます。
手を動かした分だけ、書ける。
皆さまこんにちは!スマホ119の富村です^^)
昨日の第18章は、若い人が動けないのは怖いからだ、という話でした。今日は第19章「質問が止まる現場は、もう止まっている」です。
会議が終わるとき、司会が「何か質問はありますか」と聞いて、誰も手を挙げない。あの沈黙を、あなたは「全員が納得した」と受け取りますか。それとも…。

静かな店を見て、安心してしまった
お店が増えて、僕が一軒ずつ様子を見に行っていた時期の話です。
ある店に入ると、やけに静かでした。質問の声もなければ、困りごとの報告もない。みんな黙々と手を動かしている。僕は「順調そうだな」と、すっかり満足して帰ってしまったんです。
本には、その翌週にミスがまとめて見つかったと書きました。あの静けさの正体は、動いていたことではなく、止まっていたこと。あの落差は、今でも忘れられません。

声が消える理由を、二つに分けてみる
静かな現場には、理由が二つ考えられます。みんなが納得したから。もしくは、口にできなくなったから。
二つは、見た目がそっくりです。会議室の沈黙と同じで、外から眺めても区別がつきません。だから僕は、静けさそのものを材料にせず、「聞こえてこない声」に意識を向けるようにしました。
しかも、聞けなくなった場合のほうが、現実には圧倒的に多いと感じています。
聞けなくなるきっかけは、たいてい些細です。以前に嫌な顔をされた。手が離せない様子に気後れした。聞いたら「そんなことも?」と返された。一度でもそういう経験があると、人は黙って、自分の判断で進めるようになります。

誰のせいでもないのが、いちばん怖い
誰かが悪意を持っているわけではありません。むしろ、みんな真面目です。真面目だからこそ、迷惑をかけまいとして、静かに抱え込みます。
以前の会社でも、似た場面がありました。迷ったまま進めた結果、後から問題が表に出て、実は少し早く聞いてもらえれば短時間で片づく話だった、と。
問題は、起きてから分かるのでは遅い。僕はそれ以来、ミスの数ではなく、問いの声が途切れた瞬間を警戒のしるしとして見るようになりました。

「聞いてね」では、空気は動かなかった
最初は僕も、「遠慮なく聞いてね」と声をかけていました。でも、これだけでは何も変わりません。言葉は届いても、聞いたあとの景色が変わっていないからです。
そこで、質問そのものを、仕組みの中に組み込みました。どこで迷いやすいかを先に決めておく。迷ったときの聞き先を決めておく。聞いた内容は、共有の場所に残して、次の人が同じことで迷わないようにする。
ここで大事なのは、質問する人が毎回、勇気を出さなくていいこと! 決まった道があれば、人は気楽に歩けます。

減っていい質問と、止まってはいけない質問
この仕組みを回し始めて、はっきり言えることがあります。同じ質問が減るのはいいこと。質問そのものが止まるのは危ない。
似ているようで、まったく別物です。前者は、答えが共有されて、みんなの知識になった証拠。後者は、声が出なくなった合図です。
共有されたものを見たナナが、「私もここで迷っていました」と言ってくれたとき、仕組みが回り出したと感じました。問いが共有されるほど、現場の知恵が厚くなっていく。そう実感した場面です。

静けさを見たら、一度立ち止まる
ちなみに、ここまで読んで「うちの職場は静かだけど大丈夫かな」と不安になった方へ。静かなこと自体は悪くありません。確かめ方は簡単で、「最近、誰かに何か聞かれたのはいつですか」と自分に聞いてみること(笑 答えがすぐ出るなら、おそらく大丈夫です。
集中している静けさも、確かにあります。
ただ、「見た目の静けさに騙されたら負け。」これは身をもって学んだことです(汗 静かな場所ほど、一度足を止めて、聞こえない声を探してみる。
結局のところ、静けさの中身を知る方法は、聞くことしかありません。うちの店でも、静かな日ほど「最近、迷ったことはあった?」と、こちらから先に尋ねる側でいたいと思っています。
報告が止まる怖さは、第7章の「やらかしました」の夜にも書きました。あちらは失敗の報告、今日は質問の話です。
本の中身はBOOKのページに、お近くの店は店舗一覧にあります。
明日は趣味の回です。木の板をCNCで削って、針金をはんだ付けしていた2日間の写真。
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